Party Invader

番外編 ** ゆうたろうのプレシャス初体験記 @ 札幌 Precious hall

Music ConceptionのHPを御覧の皆様、初めまして。ゆうたろうと申します◎
今回CALMさんにこのような場を与えて頂き、キーボードに指を走らすこととなりました。
何者か？というと、CALMさんの音楽性に（後に人間性にも）ものすごく惹かれ、毎度ライヴやイベントへ遊びに行っている、、、本当にただそれだけの男です。
良い音楽を愛し追究し、tuskという名義で創ってもいます。
上記タイトルにもあるとおり Party Invader 番外編ということで、先月、札幌にて自分が体感してきたプレシャスホールについて、CALMさんのお達しにより“赤裸々に自分の主観丸出しで”感想文を書かせていただきます。
（つまりは、、全国のCALMファンの皆様はがっかりしてしまうかもしれませんが、、CALMさんが出演したイベントのレポートというわけではないんです。故、番外編。）
北の大地へ…正にKeyFreeの名のごとく、本当に最高な扉を開いてくれたのは4/1のCALMさんのRecommendでした（後半部分）。合わせてお読み頂けると幸いです◎

さてさて、
元々アンダーグラウンドの深さヤバさで噂に名高く、１度は絶対に行きたいと思っていた札幌。前述したCALMさんのRecommendの『とにかく騙されたと思って行ってみてください。札幌まで交通費ばかになりませんけど、帰る時にはそんなの全然問題なかったって思えるはずです。』という言葉が後押しとなり、またその言葉を信じて新千歳空港へと降り立ったわけですが。。。正直な話をすると初めは“やや疑いのマナザシ”でプレシャスへと向かいました。
理由は２つ。１つは、誰に聞いても『本当に音が良いよ～』と言わしめるプレシャス。もしかしたらいわゆる“すりこみ”で良く聴こえる、もしくは高価な機材が並んでいて“音響マニア”の様な方々が良いね～と、口を揃えているんじゃないか、という思い。
いやいや、CALMさんがあんなに“良い”と体感してきているのだからそんなはずはないだろう…しかし、、ここでもう一つ。果たして自分程度の耳でその“良さ”が理解できるのだろうか、という思い。

23時過ぎ、ゆっくりめのスタートでopenと同時に中へ入る。５月とはいえ札幌はまだかなり寒かった。地下へと降りていったときの室内の暖かさが心地良く感じました。平日のせいか時間のせいか、人はまだ殆どいない。まずはバーカンへ。なにやら今まで行ったどのクラブとも違う雰囲気に戸惑いつつコロナを注文、カウンターの方と少し話してみる。神奈川から音を聴きにきた旨を伝えると「今日は最高に良い(音の)日だよ」とのお言葉◎（後にこの意味は理解することとなる）
さて、もったいぶったがいよいよフロアへ、、、。
ミラーボールがゆっくりと廻るフロアの中央には太い木製の柱が立ち、それを中心とするように７つの大きなスピーカー（床から天井近くまである）がフロアを囲んでいる。そのフロアへ足を踏み入れると……、正直、驚いた！うそぉ～～!?という感じだった。今までの自分の音に対する価値観、特にクラブという環境下での音の価値観がいっぺんに根底から覆された。音、良いのです◎自分程度の耳で、しかも聴いてすぐにわかるくらい。思わず膝から崩れ落ちそうになりました。
しかし、音が良い、という言葉で簡単に片付けられる感じではないのですが、、なんとも筆舌に尽くし難い、、。んんん。
そんな中何度も感じたのは、自分の耳が初めて聴く音がたくさんある、ということでした。音色という意味ではなく、周波数というか…。上の方から下の方まで濃く音が詰まっているというか…。『音』ってのはこんなにたくさん種類があったのか…と、そんな感覚でした。音が“大きい”のではなく音が“多い”感じ。楽器の数とかではなくて、、うまく言えませんが。
しばらくは踊る事すらできず、ただただ目をつぶって耳を傾け、柱の周りをウロウロ…というのも場所を移動しても常にあったか～い音が自分のそばにいるんです。様々な位置で聴くと少しずつキャラクターが違って、しかもみんな分厚くて気持ち良くて。いつも飲んでいるコロナの味さえ違って感じました（大袈裟か？でも本当に感じました◎）。
自分でも音楽を創っていて、それをクラブという環境で流す以上、（己の未熟さゆえ…）否応無しに山程の事を考えさせられました。
こんな音を出す箱が存在したのか。
自分の音はまだ情けなくてここじゃあかけられない。
低音ばっかりが強調されるような音とは大違いで、そもそもこんなにたくさんの音が（本来）聴こえるならば音の組み立て方を１から考え直した方が良いのでは？などなどなど、、。
んん。世の中は広い◎
さて、ちょっと能書きが多くなってしまいましたが、フロアに入って最初の１時間はずっとそんなことを考えていました。が、その後は別。ひたすらその大量の音の中に埋もれているのが楽しくて気持ち良くて、人生であんなに長時間フロアに居続けたのは、踊り続けたのは、初めてではないでしょうか？
自分は“明け方のフロア”がとても好きなんですが、始まってから終わりまでずっとそれに近い感じがしていました。もう最高。
この日遊びに行かせていただいたDJ SEIJIさんとONOさんの『MELTING POT』というイベント（しかも平日の）、どうやらプレシャスホールの中でもさらにまして音が良いらしく、この日だけは機材（ターンテーブルや針等）も変えているんだとか。プレシャスへよく来ているお客さん曰く「初めてのプレシャスがMELTINGPOTは超ラッキー！」。実は札幌のこと全然知らなくて、この日のMELTHING POTもただBOSSさん(THA BLUE HERB)のリリックに載ってたからという理由で選び、やってきたんです。しかし流石、大正解でした◎
やはり自分と同じように遠方からこの日のためにやって来ていた方もいらっしゃいました。富山だったかな？他にいたお客さんも恐らくは純粋にこの“ヤバい音”が目当て◎そのせいかフロア内は終始異常に“濃い”空気。
そうか、明け方のまばらなフロアが気持ち良いと思うのはDJや自分のテンションのせいだけではなく、始発後に人が帰りはじめ、本当に音楽が好きな人間が残ってフロア内の“純度”みたいなものが高まるせいかもしれない。そんなことを考えました。
結局この日はcloseした朝の７時までほとんどずっとフロアにいました。本当に来て良かったなぁなどと想いながら。冒頭の疑いのマナザシなんてすぐさま吹っ飛びましたね◎
滞在中、あと２回程遊びに行ったんですが、当然MELTHING以外の日も音は気持ち良くHAPPYな空間が広がっていました。週末なんかは驚いたことにopenが23時でcloseが…11時過ぎ、だったんです。朝の。
この日、MELTHINGですっかり大好きになってしまったSEIJIさんのDJは、なんと朝７時のスタート。曰く、午前10時の乾杯もここじゃよくある…。本当の話だった。
明け方にSEIJIさんが笑顔で「これからがお楽しみの時間、フロアにたった３人でもそういうお客さん（MELTHINGの様な濃いお客さんを差して）がいればいくらでもがんばっちゃうよ！」と言っていたのが凄く印象的でした◎めちゃくちゃ熱い！札幌、札幌で音楽やってるひと、そしてプレシャス！
都内のクラブではよく明け方になって人が少なくなると閉められてしまいますよね。プレシャスは、なんでも次の日の夜までやっていたこともあるんだとか、、。当然地価が違ったりとか様々な事情があるのでしょうが、その辺は主観たっぷりの感想文てことで御勘弁を。
朝方には、スタッフの方がコーヒーを出してくれたりして、音も、人も、お客さんも、本当に本当にあったかい場所なんだなぁと思いました。音楽が、音が、心から好きな人がたくさんいる街でしたよ◎
騙されたと思って行って良かったです。得る物が本当にたくさんありました。帰ってきてからも音や、生活や、考え方に顕著な変化が表れ、曰く、勝負は行動力の軽さで決まる、という名言を噛み締めて日々を送っております。もー毎月行ってしまえ。（メンバーズカード作成取得済み◎）

さてさて、長くなってしまいましたが如何でしたでしょうか？プレシャス初体験記。
自分のつたない文章で伝わるのかどうか心配ですが、CALMさんのRecommendなんかも合わせて読んで頂き、もしも行きたいなぁと少しでも思った方、ぜひ、ぜひ、一歩を踏み出してみましょう☆
早速今月24日には我等がCALMさんがDJで出演されます。しかもSEIJIさんと一緒に！これは行かない手はないですよ◎

2005/06/** ゆうたろう a.k.a. tusk　　