2003.1.15
そろそろ正月気分も収まったでしょうか?さて遂にウルトラ3が閉店してしまいました。週末にはマンハッタン3も閉店してしまいます。時代の流れでしょうか、悲しい ことですね。思えば約7年ほど勤務したでしょうか。来ていただいたお客様本当にあ りがとうございました。本社の方では渋谷ジャズクラシックスを始め素晴らしい作品 をリリースすると思いますので応援してあげてください。自分はこれから音楽一本で 頑張って行きたいと思います。こちらも応援よろしくお願いします。さて明日からロ ンドンにアルバムのマスタリングに行ってきます。よく聞くと思いますが、このマスタリングという作業は非常に大切なものなのです。知らない人に簡単に説明すると、 マスターテープからCDレベルの音圧にしたり、音質を微調整したり、曲間を決めたり する作業なのです。CD文化になってからこのマスタリングという作業が非常に大切になってきました。そこでなぜわざわざロンドンまで行くのか?CALM名義の過去の2枚のオリジナルアルバムは日本のマスタリングスタジオでマスタリングを行いました。 日本のマスタリングスタジオは凄く高価な機材を持っていて一見凄そうに見えます。 ただエンジニアのみにしかわからないサウンドシステムだったり、オリジナルマスターの音を「え?」っていうぐらい変えてしまいます。今はCDにどれぐらい大きな音 を詰め込めるかの競争になっているように思われます。エンジニアの人に「この音で いいですか?」って聞かれてもそれがいいのかどうか判断出来ないぐらい特殊な音な ので帰って聞いてみたらもうビックリっていう音になっている事が多々ありました。 ロンドンのスタジオは日本に比べれば特殊な機材はありませんが(といってもケーブ ルなどとても高価な物を使ってますが)、エンジニアが意図する音というのがスト レートに伝わってきます。OrganLanguageのヴァイナルのカッティングで(今のMusic Conceptionの作品全てをやってもらっているサイモンというエンジニアです)訪れた ときは、日本との音の差にビックリさせられました。エンジニアの耳も凄くいいので しょうか?このサイモンというエンジニアは1日仕事をしたら次の日は必ず耳を休め る為に仕事はしないそうです。日本のエンジニアは毎日何時間も仕事をしています。 この姿勢の違いがきっと音にも表れていると思います。日本の音楽産業というもの、まだまだ沢山学ぶべき事があるようですね。今回のアルバムは自分にとってとても大 切なアルバムだし、それぐらい気合を入れて作ったつもりです。だからこそ最善の方 法を選ばせてもらいました。ロンドンまで行かせてくれるラストラムにビックリスペ クトですね。今回は少しマニアックな話題になりましたが、これからの音楽シーンに とってとても大切な事柄の一つだと思いますので、興味を持った人たちは色々と考え てみてください。おそらく次回はこのロンドン珍道中の話題になると思います。お楽しみに。でもロンドンは今寒いんだろうな?(向こうの友達に聞いたところ今日はマイナス7度だったそうです。)それでは次回まで。
CALM(2003.1.15)
::::: This week Recommend
1. Dominico Ferrari / LP (Straight Ahead)
2. Reunion / Re: (Dialog / Sonar Kollektiv)
3. The Detroit Experiment / LP (Ropadope)
4. Dwele / Untitled (?)
5. Kamaal / The Abstract / Abstractions LP (?)
6. Sleep Walker / LP (?)
7. CALM / Ancient Future LP (Lastrum / Music Conception)
8. Flicker Tone / Untitled (Music Conception)
9. Sexophone / Untitled (Music Conception)
10. Kenkou / Untitled (Music Conception)
11. mi・ne / Satellite Series Vol. 5 (Music Conception)
 
selected byTomoji Kitaura(2003.1.15)
本サイトの内容を、権利者に無断で 複製・改変および放送・有線送信等に利用することは固く禁止致します。
Copyright (c) 2005 Music Conception. All rights reserved.